体調不良だったり、寝不足が続いたり、生理のはじまる前だったり・・・いつもと身体の調子が違うと、面皰(にきび)ができやすいものです。
しかし、ニキビができても「あ、またできちゃった」などと思うくらいで、実はニキビにもいろいろな種類があることや、段階があることは、あまり知られていません。
もし、ニキビがまたできてしまったとしても、どんなニキビなのか、どういうケアが効果的なのかをきちんと知っておくと、正しく対処できますよね。
今回は、あまり知られていないニキビのことについて詳しくご紹介していこうと思います。
目次
症状により、ニキビの種類は分かれる
一般的にニキビというと、赤くなったニキビや白ニキビなどが連想されると思います。
しかし、実際は症状の段階により、5つの種類に分かれるのです。
ニキビの色は症状が進むにつれて、白、黒、赤、黄、紫と変化していきます。
適切なケアをしないままでいると、ニキビができた個所にクレーターとして跡が残ったりしてしまいます。
こうなると自力で元の状態に戻すことは不可能ですので、何らかの医療的措置を受けなければなりません。
たかがニキビと思われがちですが、対処を謝ると皮膚に大きな傷跡を残すこともあります。
ニキビができた最初の段階で、悪化しないようにきちんとケアすることが大事なのです。
では、どの段階で、どのようなケアをすればいいのでしょうか?
どのようにしてニキビができるのか
1、毛穴が詰まる
皮膚の毛穴に皮脂などの汚れが詰まることが、ニキビのできるそもそもの原因となります。
毛穴の詰まる原因は本当にいろいろあり、きちんと洗顔していなかったために脂や汚れが詰まる、あるいは何らかの理由で毛穴が開いていてそこに汚れが溜まる、など様々です。
どのような習慣が毛穴を詰まらせるのか、きちんと把握しておくことが大切です。
2、毛穴に徐々に皮脂が溜まり続ける
肌の潤いを保つため、皮膚はいつも皮脂を分泌しています。
しかしもし毛穴の出口に汚れなどが詰まっていると、外に出ることができず、どんどん内部に溜まり続けることになります。
3、アクネ菌が増えていく
外部に出ることができず、中に溜まり続けた皮脂を餌として、徐々にアクネ菌が増えていきます。
そうするとやがて毛穴に炎症を起こします。
白ニキビってどんなもの?
どうして白ニキビはできるのか
先ほど、毛穴の出口がふさがれて内部に皮脂が溜まると書きましたが、実は白ニキビは毛穴の出口に汚れが溜まっている状態です。
いわばニキビの初期段階ですので、この段階でしっかり対処しておくと、のちのち面倒なことにならないで済みます。
女性は生理前には皮膚が脂っぽくなりますし、また毎日化粧をしていれば時にはきちんと落とし切れないこともあるでしょう。
毛穴が詰まる原因は本当にたくさんありますので、白ニキビができたらいつもよりきちんと顔のお手入れをすることが大切です。
もしも白ニキビができてしまったら
もし、白ニキビができてしまっても、初期段階ですので慌てず対処すればそれ以上の垢を防ぐことができます。
まずは洗顔など、顔のお手入れがきちんとできているか、また食事や睡眠などがきちんととれているか、基本的なことを見直しましょう。
生活習慣などを見直すだけで、あっさり治ってしまうことがあります。
とにかく肌を清潔に保とう
白ニキビができている状態で顔のケアをするときは、とにかく刺激しないように丁寧に触るよう心掛けましょう。
洗顔などの際にもできるだけ泡を立てて丁寧に洗い、また休日などはお化粧をお休みにするなどして肌を労わることが大事です。
また、毛穴に詰まっている皮脂や汚れを除去することももちろん有効ですが、こちらはダメージを与えないよう、優しく行うようにしてください。
黒ニキビってどんなもの?
どうして黒ニキビはできるのか
白ニキビはニキビの中でも初期段階のものだと申し上げましたが、黒ニキビはそれよりやや症状が進んでしまい、毛穴に詰まっていた皮脂や汚れが酸化している状態です。
症状こそ進んでいますが、実はまだ炎症は起きていません。
色が変わっただけで、白ニキビと大差ない状態なのです。
ですので、黒ニキビに対する対処は、基本的には白ニキビに対するものと変わりません。
日ごろの生活習慣をしっかり見直して行きましょう。
もしも黒ニキビができてしまったら
黒ニキビは、白ニキビと状態こそあまり変わりませんが、時間が経過している分、皮脂が多めに角栓の下に詰まっていることがあります。
そのため角栓を除去するようなケアをしなければなりませんが、基本的には肌の清潔さを保つことが大事です。
きちんとした洗顔などを行ううちに、詰まっていた汚れが洗い流され、自然に治癒していくこともあります。
また、詰まった角栓を毛穴から押し出すことで治ることもありますが、こちらは毛穴を傷つけないようによほど慎重に行わなければなりません。
自分で行うのは自信がないという方は、皮膚科に行ってお願いしましょう。
保険が適用されますので安心です。
また、どうしても自力で対処したい方は、角栓を押し出せる器具などを使いましょう。
近頃は、角栓を押し出す専用の便利な器具もたくさん販売されていますので、ぜひ自分に合うものを使ってみてください。
赤ニキビってどんなもの?
どうして赤ニキビはできるのか
白ニキビ、黒ニキビの時にはまだ炎症は起こっていませんが、赤ニキビになると炎症が起こってしまっています。
先ほど少し触れましたが、溜まった皮脂を餌としてアクネ菌が繁殖し、炎症を引き起こすのです。
赤ニキビは、進行すると周りの皮膚組織を破壊しながらだんだん大きくなっていきます。
もちろん適切にケアしなければなりませんが、うっかり刺激を与えるとさらにニキビが悪化する可能性がありますので、慎重に行わなければいけません。
もしも赤ニキビができてしまったら
赤ニキビの場合も同様に、皮膚を清潔に保つことを一番に考えなければいけません。
また、すでに炎症を起こしている段階ですので、炎症を抑える効果のあるケアが必要です。
そのほか、体の免疫を上げる工夫もしなければなりませんが、睡眠不足や積み重なったストレスは、免疫力を下げてしまいます。
もしこうしたことに心当たりがあるなら、できるだけ早く解消するようにしましょう。
また、しっかり睡眠をとることも大切です。
身体の傷ついた細胞を修復してくれる、成長ホルモンが分泌されるのは、夜中の10時から22時くらいまでの間、いわゆるゴールデンタイムであるとされています。
この時間にはしっかり睡眠をとり、成長ホルモンの分泌を促しましょう。
その他、皮膚科で処置を受けることなどももちろん有効です。
黄色ニキビってどんなもの?
どうして黄色ニキビはできるのか
黄色ニキビは、赤ニキビよりさらに症状が進んでしまっている段階です。
患部には膿が溜まっていますが、これは古い細菌と白血球とが溜まっている状態です。
もしも黄色ニキビができてしまったら
患部に膿が溜まっている状態ですので、適切に取り除かなければなりません。
しかし、自力で対処するのはなかなか大変です。
うっかり傷をつけると後が面倒ですし、膿を取り除く際にばい菌が入ると、もっとニキビが酷くなることもあるでしょう。
もし心配なら、皮膚科に行って処置をしてもらいましょう。
紫ニキビってどんなもの?
どうして紫ニキビはできるのか
ニキビの段階をすでにご紹介しましたが、紫ニキビは症状が一番深刻な状態です。
炎症が最もひどくなり、膿と血液が患部に溜まり、腫れている状態が紫ニキビです。
もしも紫ニキビができてしまったら
紫ニキビは、ニキビの中でも一番深刻なニキビですので、自力で何とかすることは困難です。
皮膚科へ行き、適切な処置を受けるようにしましょう。
また、ニキビだけを何とかすればよいというものではなく、全身の健康を考えることが大切です。
栄養不良になっていないか、睡眠は十分かなど、体全体のことを考え、しっかりケアしていきましょう。
サプリで栄養を摂る、ストレスフルな状況から離れる、など、生活を変える必要が出てくるかもしれません。
乾燥もニキビの原因となる
きちんと健康な生活をし、洗顔も行っているのに、なぜかいつもニキビに悩まされている人がいます。
そして、なぜか顎周りにニキビができやすい、なんてことも。
もしかしたら、そんな人は肌が乾燥しているのかもしれません。
人間の肌にはバリア機能があり、これが肌の機能を正常に保っていますが、肌が乾燥するとこのバリア機能が衰えてしまいます。
そのため、乾燥していない状態なら、少しくらいの汚れや皮脂でも角栓が詰まらないのに、乾燥すると角栓のつまりを防ぐことができず、ニキビになる、ということもありうるのです。
肌が乾燥する原因はいろいろありますが、きちんと顔のケアをしているのに乾燥するという方の中には顔を洗いすぎているという方も少なくありません。
一度、自分の洗顔方法が適切かどうかを見直してみることも大事です。
ニキビのできない生活を
ニキビの種類についていろいろご紹介してきました。
ニキビと一口にいっても、その状態は様々です。
もしニキビができてしまったら、どの段階にあるのかを見極め、適切に処置をすることが大切です。
また、ニキビは肌にできるものではありますが、その原因は身体の中に隠れているものです。
乱れた食生活や、ストレスフルな環境など、身体に害のあることをしていないか、もう一度自分の生活すべてを見直してみてください。
そして健康的な生活をし、免疫力を高めていきましょう。